ＦＡＱ、よくある質問
質問は、fvdb.taoda＠gmail.com（＠を半角にする）にどうぞ。
Q1.プログラムを使用した場合、発表論文中にどのように記載するか。
- 基本的には、何も書かなくてよい。そろばんでも、電卓を使っても計算結果は同じはず。
普通、「道具」のメーカーを書くことは不要だが、分析手段によってデータが違う場合は書く。
本システムの使用の有無は、結果に影響しない。ユーザーの汗と涙の量を減らすだけ。
- 何も書かないのは気持ち悪い。
また、後の人が、データを入手できるようシステムを書いておくのが好ましい。
- 謝辞等に記載したい場合には、「森林総合研究所 植生データベースシステム（PRDB、http://forests.world.coocan.jp/fvdb/」（2014年4月1日）.（日付は最後に参照した日）のプログラムを使用した、と書く。
- システムが役に立って論文ができたら、pdf化して送付されるとうれしい。
Q2. データベースの将来性が心配。
- データの互換性には十分な注意を払っている。データファイルに関しては、互換テキストファイル形式でバックアップを作成しておくのが良い。
万一の場合も考慮して、データベースファイルの内容は、数値も含め、すべてテキスト形式にしてあるため、読めなくなる心配は皆無。
- また、改良、発展に協力していただける方にはソースコードを公開するので、作者がいなくなっても大丈夫。
- もし、本システムより使いやすいシステムが公開されれば、そのシステムに合わせてデータを変換するソフトを作成し、提供する。
Q3. 調査地の記述で、地名が漢字４文字、地形・地質の記述が漢字２文字では短すぎる。
- 美しい組成表を作ることを前提にしているため。
- 組成表の１つの列に使用できる文字数は４バイト（半角で４文字）まで。
構成種の優占度・群度を「5.4」のように表すと3文字となる。レイアウトを考えたとき、１列に半角4文字、列間の空白1文字分とするのが最も良い。多くの論文・報告書はこのようになっている。
- 地形･地質の表記は略号を使う必要があるが、特定の略号やコードは不要。
固有の調査番号、地理区画コード、調査年月日は4バイトで収まらないので、8バイトとし、組成表では2行表記としている。
Q4. 植物名は2バイト（全角）のカナでなければならないか？
- １バイト（半角）のカナなど、ASCII文字のすべてが使用可能です。
- ただし、半角カナ文字の使用は推奨されない。Ver.3.2より、長さを28バイト（全角14字）にした。
14文字であれば、まず問題ありません。
ちなみに、右図は標準的に使用される和名（維管束植物11,532分類単位）の長さの統計。最短は「イ」の1字、14字を超えるのはシロバナヨウシュチョウセンアサガオ（17字）、ショクヨウキュウコンキンレンカ（15字）の２種のみ。野生植物ではツクシヒトツバテンナンショウ、ムラサキアズマハンショウヅルなどの14字が最長。
- 学名を用いる場合は28字を超えることが少なくない。学名の短縮形を作るより、組成表の作成時に、FVTの異名辞書を使用して、和名－学名変換を行うのが実用的。
次バージョンでは、文字数制限を外し、多言語対応とする予定
Q5. 標準化していない和名を使用すると異名で困る
- データベースというと種名を統一するためにコード化することが多いが、不便な点も多い。
データ入力時に標準的和名に統一するのもよい。
- 本システムでは、文献データは、調査者のオリジナルのままで記録することを基本にしている。たとえば、データベース上で
はコジイとツブラジイの混在を許していても、表へ組み込む際に、変換表を参照し、ユーザー指定の標準名に読み替えて表組みをする。異名と標準名の読み替え表（異名辞書）はユーザーの考えに合わせて作る。
⇒ 異名辞書の構造へ
Q6. 多変量解析用の出力に、PC－ORD用の出力を分けているのは何故か？
- 植生データの多変量解析を行なうために、優占度を数量変換したデータ・マトリクスをCSV形式で出力する機能を備えている。
- MjM Software社のPC-ORDは各種の分析を行なうパッケージ・ソフトとしてよく使用されているが、組成表の形と違って、列が植物、行が測定（Version 4）。
また、植物名が8バイトに制限されているので、文字数の多い植物名の短縮化が必要。そのために、特別な出力型を用意した。
PC-ORD で［File］メニューの ［Import Matrix］で読み込むとき、PC-ORDの表中ではカナ植物名が文字化けするが、出力結果ファイルでは正しく表示される。
- FVT のVersion 4 から、数値表の縦横を選べるようにした。
MS Excel のように、横方向（カラム）数に制限があるソフトに対応するため。
PC-ORDの仕様が示すように、ヨーロッパでは出現種数が少なく、測定数が多いので、植物名をカラムにあてていますが、日本では使えない。
>NFAQ、よくない質問
(Not frequentry asked question)
N１．入力したはずのデータが無くなった（FVDの旧版）
- 立地情報だけをまとめて入力し、植物のデータがない場合は、種数が0となるため、未入力データか削除データと認識された。
植物情報を入力したのに 種数＝0 のままにした場合も同様。
- FVD version 4.081 から、データ項目としての「出現種数」と「実際に存在する種数」を区別し、レコード管理は後者でおこなう仕様に変更した。
- 上記の仕様変更により、種数＝0 や実際の出現種数と調査票に記載された種数が異なっても良いとした。
- ただし、これは望ましくない対処法であって、実際に入力した種数と公称種数は一致するべき。
N2．重複した植物の一方を削除したら、それ以後の植物が消えた（FVD）
- 植物名を消去して、空白行を作っていたため、その行以降が無視されていた。
植物の削除は、「編集」メニューから「植物行の削除」を選んで行う。
- 「入力された植物種数」のカウント方法を変更、入力表の最終行から検査して「空白でないセル」を探索する方法とした。弊害として、意味のない空白行が残存するので、不要な植物行は削除しておく。
N3．FVTをダウンロードして検索したが、何も得られない
- ユーザーのデータファイルから組成表のデータを取得するので、データが無ければ何も得られない。
- 森林総合研究所で構築したデータベースのうち、紙媒体で公開された植生データから電子化したデータベースについては、著作権の関係で、公開できていない。